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Cry
自分の流した涙は、きっと、自分にしかわからない部分が多い。 誰かに見せるために泣くんじゃない。 誰かに気づいてもらうために泣くんじゃない。 泣きたくても泣けないときがある。 なぜか涙するのを我慢するってことがある。 でもそんなとき、ふとひとりになったとき、 まるで雨で景色がにじむように涙がこぼれてしまうんだ。 自分の涙は、もうそんなにつらくない。 そんなに悲しいわけじゃない。 そんなに淋しいわけじゃない。 その涙の意味よりも、また自分の弱さを思い知る。 でも誰かの涙が何よりつらい。 心のなかで泣いてる人がいる。 無力さ、弱さ、もろさ、強さ、優しさ。 そんな人の涙に、いつも母を思いだす。 もし涙がなかったら、この弱さとか強さとか。 優しさとかを、 どうやって表現したらいいかわからない。...
未練
未練なんて何もない ただふと意味もなくさりげなくあなたを思いだすのが多くなっただけ そんなときはわたしの好きな歌を聴いてみるけど それはいつの間にか2人で聴いたあなたの大好きだった歌 いつの間にか現れて いつの間にか消えてった 理由なんてわからない うしろ姿を追うだけでそれさえ探す余裕もなかった この小さな胸の奥であなたを想い 自分のためにもあるはずのわたしの心のなかにも ゆとりがなくなりかけていた あなたがあふれすぎていた 自分のものをあなたに捧げすぎていた 受け取るものはあなたのぬくもりだけでいい 現実なんてありもしなくて まるでそこから逃げるように鬼ごっこ わたしは鬼 そして違う あなたを追い わたしを追った でもあなたが去ったとき わたしは自分だけを追っていた 自由を手にするわたしの理由を探すために あなたの抜け殻さえも見つけられずに 憎むこともできなかった これだけ...