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復讐

2006年9月 1日 00:38

 終わりなきもの。  金。金。金……  それによって崩壊となっていった家族、親に対するそれでもある。  とりつかれたように働いた親。  僕らのためと言っていた。  でも結局は、自分のために見えた。  夜ごと店を渡り歩き、女の上をハシゴして、その女と落ちていく。果てしなく。  子供の僕には迷惑だった。  そして今、這い上がることすらできない見えない底でもがいている。  おれは金で育った。  金に育てられた。  聖徳太子のように親の言うことを器用に聞きわけ、福沢諭吉のように勉学をすすめた。  稲造さんは誰か知らない。一葉さんも最近知った。  夏目漱石のような『坊ちゃん』に生まれても、野口英世のような才覚はない。  コインのように財布になければ困り、ありすぎれば邪険にされた。  その金を稼いでいたのは親かもしれない。  でもその上に放り出された。  ...

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Essay
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いつか

正しい、人の愛し方

2006年8月26日 00:34

 自販機で買ったジュースは、きっと出てくるのもジュースだろうと思う。  ただ、お金を入れて、飲みたいジュースのボタンを押せばいい。  でも、こればっかりはそうとも言えなそうだ。  まず、愛するって何だろうって考えてみたとき、だいたい途中で挫折する。答えが見つからない。  「答えなんて、ない?」なんていう使い古しで、なんとも魅惑的でロマンチックな結論を答えにしてみる。  で、眠りのなかで見た夢の人の微笑みを、愛だなんて呼んでみる。  そこでちょっと違う角度から攻めてみる。  なぜ愛するのか?  そんなことは特にどうってことはない。愛したいからだ。理由なんてないと思う。  一緒にいたいから?  ただたまたま、そのときそこにいたから?  「愛してる」って言われたから?  そんなんだったら、もうコロンブスの卵みたいな疑問も沸いてくる。  愛してるから一緒にいたいと思うんじゃないか? ...

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Essay
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いつか

SEE U 2

2006年4月18日 00:30

恋は言葉があふれだす。 自分の想いを伝えたいから。 だれもが詩人のように 尽きることのない水で しっとりと濡れた布が心にかぶる。 気持ちを言葉に変えるように その日の笑顔も気持ちに帰る…… 悲しみは涙があふれだす。 言葉じゃ気持ちに追いつけないから。 流れては消えた涙の跡には また違う気持ちを背負った小さな粒が包んでく。 あったかくて冷たい心の雫が 熱い気持ちを冷ましてゆく 裏腹な気持ちをそのままに……...

カテゴリー :
Poetry
タグ :
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